プロメテウスの罠と共に振り返る:4/21~26 (いのちの記録5)
2013.04.08 [edit]
太田康介さん(紙面の写真の撮影者)が初めて20キロ圏に行かれたときのレポートを見つけました。
写真が主体のブログです。
斜め読みでもいいので、1週間でも2週間でもたどってみてください。
当時の圏内の状況。日ごとに悪化していく様子。ひしひしとわかります。
写真集も出版されています。


さて、「いのちの記録5」の中に、4/28から5/2まで県職員が調査保護名目で警戒区域に入ったことが書かれていますので、今回はその直前のことを振り返ってみます。
4月21日木曜日、震災から42日目、警戒区域発動前夜。
午前零時が刻々と迫り、あと数分で警戒区域措置発動というとき、ビッグニュースが飛びこんできました。
警戒区域設定で環境省、ペット連れ出しを検討(2011.4.21 23:48 産経新聞)
報じているのは産経だけ。
しかし「近藤昭一環境副大臣」が「記者会見」で話したと具体的に書かれていますから、確度は高そうです。
続報を嬉々として待ちました。
しかし、次の日になってもその次の日になっても、続報がありません。
誤報だったのかと諦めかけていたときのこと。
緊急災害時動物救援本部HPに小さな変化がありました。
トップページの更新情報欄に、例の産経ニュースへのリンクが出現したのです。
4月25日の朝でした。
HPの更新情報ではないものを、わざわざそこに載せる意味は、一つしか考えられません。
産経がリークしたとおりですよ!
公式アナウンスできるようになるまで待っててください!
そういうメッセージです。
お役所の下部組織みたいなモノだから、勝手に公式発表するわけにいかないけど、そういう形で伝えてくれたのでした。
そして昼前に再びHP更新。
「警戒区域での動物救援および一時帰宅時の飼い主支援についての打ち合わせ」を行ったと明記されました。
4月26日火曜日、震災から47日目、警戒区域5日目。
緊急災害時動物救援本部HP 更新。
環境省HPでは、「具体的な実施手順」を協議していることが明記されました。
一時帰宅時のペット連れ出しのシナリオは、もうできていると考えて、間違いありません!
そして、さらに嬉しいニュースが入ります。
緊急災害時動物救済本部主催で28日に、獣医師による警戒区域内調査が決定したというのです。
■4/26 11:24 新庄動物病院の掲示板「福島第一原発周辺区域の調査」
その調査の獣医師編成を担当することになった夏堀先生による、参加者募集。
「救護」のほうが「調査」よりも先に書かれているあたり、期待したくなります。
今までの遅れを取り戻そうとするかのような、加速度的な展開です!
しかし、6時間後、事態は急変します。
夜通し発信されたツイートによると、内閣府介入の可能性があるとのこと。
緊急災害時動物救援本部のHPには、国から許可が下りず、とはっきり書かれました。
異例の表現です。
そう書かずにはいられない強い怒りがあったのだと思います。
後日そのくだりは削除され、あたりさわりのない記述に差し替えられました。
現在、どうぶつ救援本部HP 「活動経過4月」 のページには、このように記されています。
4月26日 | 緊急災害時動物救援本部 実務者会議 警戒区域内動物救援調査に関する打ち合わせ 27~28日に警戒区域内に残された動物を救出するための現地調査と、動物への給餌・給水や保護・収容を予定していたが、許可が下りず中止。 近日警戒区域内へ調査に入る福島県に対し、動物に対する給餌・給水などを要請。 |
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